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【ヨガのQ&A お客様からのご質問】ヨガで繋がる身体と心。調和と平和を探して—。
こんにちは、Chihiroです。
ヨガに関する質問・疑問を、スタジオで直接やメールなどでお受けすることがよくあります。
つい最近も、とあるTTC卒業生のTさんから、こんな質問メールをいただきました。
【質問事項(To 千比呂先生)】
Level2のクラスを受講しているとき、「心と体の分離」を経験しました。
クラスを受講しているときに上記の経験をしたときは継続するのではなく、立ち止まることが正しいのでしょうか…。
心は忙しい日常の仕事や私生活の悩みを考え、身体はアーサナ(ポーズ)をとっていた、というご相談でした。
クラス後に参加者の方から「気持ち良かった〜」、「スッキリしました!」という嬉しいご感想をいただくことがあります。
そういった時は、その方はきっとこの【身体と心の解離】がなく、心身ともにヨガに、今に集中していたのだと思います。
ヨガにはそもそも「繋ぐ」「結ぶ」という意味があり、身体と心のつながりもその一つです。
逆を返せば、普段は身体と心は解離している、あるいは解離しやすいものということです。日常の中では、ながらで、色々なことをしていることがほとんど。
身体と心が同じ方向に向かい、同じことに集中しているということの方が少ないです。
ヨガのプラクティスは、この身体と心の繋がり、一体感をもたらしてくれるので、少しずつ身体と心の解離、離れた距離が縮まっていきます。
ヨガのクラスやTTCの中でそのことを学ぶと、その知識がこんな風に邪魔をしてしまうことがあるのかもしれません。「心が違うところへ行ってしまっている…」とか「いつものように集中できない…」など。
しかしながら、人間いつでもベストとは限りません。昨日できたことが今日できないということも、よくあること。
そして、マットに立ったからといって、必ずしもスイッチが切り替わるとも限りません。むしろ、その鍛錬は日々の繰り返しの中にあります。
マットの上で心身が重なっているということにとどまらず、日頃から心が体を感じやすく、身体が心を理解しやすくなる、ということです。
身体の疲れを察知できたり、心の波を感知しやすかったり、両者が深いつながりの中で互いを補完し合うような関係です。
ヨガのプラクティスの前後で結ぶナマスカーラムードラ(合掌)は、ヨガを代表するムードラです。それは、相反するものの調和をもたらす手印。
例えば、自分の中の陽と陰、父性と母性、身体と心など。
それらは相反する性質を持ってはいますが、対立するものではなく、異なるからこそ互いを補完しあうものです。陽がなければ陰はないし、陰がなければ陽も存在しません。
もちろん、身体があってこその心で、心があってこその身体です。
異なる存在だからこそ、それぞれ別のことを、別の方向を向いていて当たり前。あまり焦らず、気負いすぎずに、そのギャップを対立ととらえずに、調和の道を探ってみてください。
もしも対立や焦りを感じてしまったら、身も心もフラットにしてナマスカーラムードラを結んでみる。身体が心に歩み寄り、心も身体に歩み寄るのが感じられるかもしれません。
いきなり合致を目指すのではなく、調和と平和を探してみてください。
TTCの上級指導者養成コースなどで、このムードラの講義やプラクティスなどをより深めていきます。
Chihiro