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Chihiroのヨガ旅【南インド】Vol.15 アーサナとは?
毎日、たくさんの経験にかこまれ、刺激的な日々を過ごしています。
ティーチャートレーニングでよく行われるカリキュラムの1つに、
モディフィケーション(アジャスト)があります。
人の身体はそれぞれ異なるもの。
ケガや痛みを抱えていたり、硬かったり…。
ヨガのポーズは、けして身体の柔らかい人のためだけのものではく、
ましてや、ポーズを完成することが目的ではありません。
パタンジャリのヨガスートラ(ヨガの聖典)には、
「アーサナは、心地よく長時間持続できる姿勢のことである」
と記されています。
アーサナをするときは、
まずこのポジションをみつけることからはじまります。
これが、モディフィケーション。
モディフィケーションを、「アサナを完成させるための修正」
だと考えている人がいるが、それだけではありません。
モディフィケーションによって、
自分自身、さらに言うと 今この瞬間の自分自身にあった
ベストの姿勢をとることができるのです。
そして、そこから初めて ヨガの“ホンリョウ”が発揮されます。
意識は身体の中へ入り、
内臓の動きや、アーサナによる刺激を感じる。
また、呼吸をきき、さらに集中は深まっていく。
居心地がよくなければ、内に目を向ける余裕はない。
逆に、そのポジションがゆるすぎたり、
正しい刺激を与えていなければ、
反応すべきポイントを感じることができない。
よくアーサナの効果を聞かれることがありますが、
この正しいポジションをみつけて、効果が深められます。
最初は、このポジションを自分自身で見つけることは難しい。
だからこそ、インストラクターがいるのだけれど。
私のとっているトレーニングでも、各アーサナの
モディフィケーションについて、
グループワークでのアナリシスをしています。
このグループワークが興味深い!
いろんな国から来ている人、いろんな経験、知識、考えを
持っている人が集まっているので、とても刺激的なんです。
皆、各国でいろんな人たちにヨガを教えています。
私のグループは、アメリカ、オーストラリア、スルベニア、
そして私の4人組。
より安全性を求めるか、よりポーズを深めることを求めるか、
あるいは、どのチャクラが一番刺激を受けているか等、
さまざまな点について話し合います。
日本のグループワークと違い、
「いや、そうは思わない」と皆がはっきり主張し合います。
最初はこのワークを苦痛に感じることもあったけど、
今はとても楽しんで題目を掘り下げています。
それは、否定ではなく、
その人の意見をただ、述べているだけのことだと分かったから。
逆に私が「Yes」と言いながらも、不に落ちない顔をしていると、
納得するまでとことん話し合ってくれる。
そして、話し合う中で、
よりよいアイデアを導き答えを見つけ出します。
ヨガのモディフィケーションなどを考えるには、
とてもいい方法だと思います。
アーサナの体験は、限られています。
自分自身の身体はひとつだから、
そこからうまれた感覚も限られます。
しかし、人に教えること、
実際にモディフィケーションをすることで、
その人の身体の変化、感覚を疑似体験することができるのです。
これは、インストラクターにとって宝のよう大切なもの。
しかし、これもやはり数に限りがある。
だからこそ、
グループワークでシェアすることに意義があるのでしょう。
互いの経験をシェアできる仲間ができたことが、
今はとてもうれしく、感謝しています。
この作業を、毎日夕食後 1時間半ほど続けています。
時間をかけて、1日に1つのアサナを完成させていきます。
そして、
私たちのオリジナルのアーサナブックは完成していきます。