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飴ちゃん
波のうえで思うこと -今に感謝する-
一昨日、久しぶりに海に行ってきた。
風があり、ベストとは程遠いコンディション
それでも、久しぶりの海はうれしかった。
サーフィンは、なかなか上達しないもの。
どんなに、自分が頑張ろうと思っても、
せっかくとれた休みの日、海に行ける日が、
自分に合ったコンディションでないことは、多々ある。
自分の思い通りには、いかない。
自分の考え、エゴが通用しない。
でも、それが、サーフィンのいいところ。
何年やっても、思い通りにならないことが、たくさんある。
「今、あそこにいたら…」
そんな風に、波のピークを見送ることは数知れず…
自分が海に合わせることしかできない。
陸にいると、つい「自分が」と自己主張しがちになってしまう。
自己主張のぶつかり合いが、いたるところで起こっている。
海では、波に自分を合わせる。同調させる。
もちろん、もっと上手になりたい、いろんな技をきめたいと
もっと、もっと と主体的に海の上で自分を表現したい人も
たくさんいると思う。
でも、海に入ったことのある人は、みんな海に感謝をすると思う。
波に乗せてくれてありがとう。
自分の力だけでは、何も起こらないことを
身をもって体験することができる。
学ばせてくれる。
気持ちのいいライディングも、決して自分ひとりの力ではない。
もちろん海があり、波があり、風があり、
そして、自分に海を教えてくれた人たちがいて、
たくさんのものに支えられ、包まれての産物。
久々に浮かぶ波の上で、こみ上げてくる感謝の気持ち。
今よりももっと、もっと、下手だったころ、
それでも、海は私を迎えてくれ、波に乗せてくれた。
下手ながらもテイクオフし、いつも海を楽しむことができた。
何回も波にぐるぐるにまかれ、それでもがんばって
必死にアウトにでようとパドルする。
海の中で、痛い思い、怖い思いをすることもある。
それでも、海は恩恵を与えてくれる。
波をみる力もないのに、なぜかいいポジションにいたり、
自分の実力以上の楽しみを教えてくれたりする。
だからこそ、怖いと思うことがあっても、やめられない。
同じ波はひとつもない。
よく聞く言葉だけど、本当にそう思う。
だからこそ、今、自分が乗った波に、感謝の気持ちがこみ上げる。
あの時、あの波に乗れたのは、
自分だけの力でも、偶然でもない。
ただ、すべてに包まれていたような気がする。
そんな、忘れられないような波がある。
怖い波も、楽しい波も、本当はない。
あるい人にとっては最高な波も、他の人にとっては恐ろしい波だったりする。
海は私たちに、たくさんの経験を、学びを与えてくれている。
ある時、波とひとつになったとき、
いいも、悪いもない、ただひとつになったような体験をする。
そこには、上手いも、下手もないし、
怖いも、楽しいもない。
ただ、包まれている。
ヨガでは、自然をプラクリティと呼ぶ。
プラクリティは、大いなる母。
私たちに、いろんな体験を与えてくれる。
母なる愛で包み込むように、この自然の中で自由にあそびなさい、
体験しない、学びなさい、生きなさい、と言ってくれている。
そんな大きな自然を、愛を感じるとき、
私たちは、そこに包まれている、抱かれていると感じる。