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最近は、ヨガはアーサナ(ポーズ)だけではないという認識が日本でもひろまっている。
ヨガの哲学に興味をもつ人も多い。
よく「おすすめの本はありますか?」ときかれる。
私は、いつもヨガスートラをすすめている。
それは、はるか昔に書かれたヨガのバイブル。
たくさんの人が解釈本を書いている。
できれば、一人の解釈本だけではなく、何人かの本を読むことをすすめている。
それは、解釈が人それぞれだから。
ヨガスートラは、原本はサンスクリット語で書かれている。
それらは、文章にはなっておらず、単語をつなげただけの節から構成されている。
そのため、解釈もまちまちなのだ。
このスートラの中で、パタンジャリは下記のヨガ8支則を説いている。
1.ヤマ(禁戒)
2.ニヤマ(歓戒)
3.アーサナ(体位法:ポーズ)
4.プラーナヤーマ(呼吸法)
5.プラティヤハーラ(制感)
6.ダラーナ(集中)
7.ディヤーナ(瞑想)
8.サマーディ(統合)
このうち、1~5まではBHAIRANGA YOGA(外向きの修練)と呼ばれ、
6~8はANTHARANGA YOGA(内向きの修練)とされている。
内向きの修練とはどういう意味か?
それは、1~5の修練が、行動や身体、呼吸、感覚など、
目で見えるものや、外から確かめられるものに対する修練であるのに対して、
ANTHARANGA YOGAは、その修練の結果さえも自分の内で感じるものである。
ダラーナから先の修練は、自分の内側の修練である。
瞑想は、深いリラクゼーションを与えてくれる。
しかし、瞑想の真の目的はリラクゼーションではない。
あくまで、それは副産物でしかない。
瞑想は、無私になること。
そこには、私的なこころの動きが完全にやみ、瞑想の対象と重なる瞬間がある。
例えば、マントラ瞑想をするとき、
自分のこころの波長を、そのマントラの波長と重ねることが瞑想だ。
そこには、他になんのこころのざわつきもないため、
深いリラクゼーションを感じることができる。
それは、自分を縛りつけていた?私?というエゴさえからも解放してくれる。