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Chihiroのヨガ旅【南インド】Vol.14 オーロヴィルで自由を知る
ポンディシェリのホテルに着いたのは午後3時ごろ。
早々にチェックインを済ませて、ホテル前のビーチへ!
波はヒザくらい…と、昨日までのコヴァラムとは大違い。
しかしながら、それでもインドの波はパワーがある。
海のコンディションは今ひとつでも、
今は2人ともこの街に興味深深! 充分に旅を楽しんでいた。
翌朝、エリオットに教えてもらったビーチへ。
波は腰、セットで胸ぐらい。のんびり楽しむことができた。
2時間ほど遊んだ後、いったんホテルへ帰り早速オーロビルへ。
オーロヴィルは、もちろんビジターをいつでも受けて入れている。
ビジターセンターがあり、展示ルームやビデオ上映をしている。
オートリキシャでオーロヴィルへ向かう。
そこには、M・ナイト・シャマラン監督の
「Village」という映画を彷彿とするような、
広大な森が広がっていた。
どこからが、オーロビルか公道か、
はっきりと区別がつかないくらい
それは、自然にそこに存在している。
今まで、インドでは見たことのない光景。
明らかに観光客ではない、ヨーロピアンたちが
バイクで颯爽と森の中を行きかっていた。
まるで、ヒッピー、ウッドストックの時代に
タイムリップしたかのような、
なんともいえぬピースフルな独特な空気感に包まれていた。
私たちはビジターセンターから、
オーロヴィルに住む人たちの聖地のような場所、
メディテーションホールへ向かった。
それは、金色の巨大なゴルフボールの形をしている。
係りの人に聞くと、アポイントメントがあれば
ビジターも中に入れる とのこと。
早速、予約をし明日出直してくることにした。
次の日に入ったそのホールの中は、
なんともいえぬ静けさがあった。
床、壁、天井、すべてが白で統一され、天井から差し込む光を、
ひとつの水晶に集めるように設計されていた。
そこには、音のない世界。
まさに、メディテーションのためにつくられた空間だった。
このホールは、今でもまだ工事をしている。
すでに亡くなっているマザーの意志を具現化するため、
この工事はつづくのだという。
そして、オーロヴィリアンにとっての、もうひとつの聖地が、
マザーが眠るアシュラムである。
アシュラムはポンディシェリの街中にある。
そこは、とても安らかな場所だった。
オーロヴィルが何かといわれると…正直わからないが
宗教的側面を持っていることは確かだと思う。
自分自身も無宗教、そして無宗教な日本で育った私には
とても衝撃的な光景だった。
インドで見たどのテンプル(ヒンドゥー)よりも、
そこにいる人たちの強い信仰心を感じられた。
マザーの祭壇の前で祈る人たちの姿は、
皆とても幸せそうで満ち足りていた。
そして、とても美しかった。
儀礼や作法などはなく、皆思い思いにマザーと会話をしていた。
マザーの祭壇は、アシュラムの庭園にあり、
たくさんの花で飾られていた。
その庭園には、インド人、ヨーロピアンなど多くの人がいた。
庭園の片隅に座り、瞑想をしている人や、思いにふけっている人、
至福に浸っている人…。
そして、ふと立ち上がっては、祭壇に近づき祈りをささげていた。
幸せそうに木陰に座っていた一人のヨーロピアンの少女が、
しばらくすると、
祭壇に近づき花に顔をうずめるようにしてひざまづく。
まるで、今日あった出来事を傍らにいる人に話かけているように。
私にまで、彼女を通じてマザーを感じられるくらいに…。
そして、
彼女は立ち上がると、祭壇のすぐ横にある大木に耳を当てた。
きっと、脈打つマザーの声を聴いているのだろう。
彼女の中では、マザーは今も生きている。
宗教や信仰というと、どうしても拘束、束縛、
いかがわしさ…などネガティブなことも浮かんでしまう。
でも、私の目の前に広がっていたのは、自由な信仰だった。
自然にその人の内側からわいてくるような、思いが感じられた。
そして、オーロヴィルというこの巨大なコミュニティ、システムは、
この街すべてに浸透しているのだと感じた。
実際、ホテルやレストラン、タクシー、などどこに行っても
オーロヴィルのマークを見ることができた。
オーロヴィルに住んでいなくても、それを受け入れている人、
あるいは恩恵を受けている人。
オーロビットたちは、店や会社を経営している人もたくさんいる。
そして、地元の人たちを雇用し、近隣の経済を潤している。
あるいは影響を与えているのは確かな事実のようだった。
ほんの数日間だけの滞在では、
理解できない世界がそこにはあった。
でも、この街に導かれて素敵な体験ができたことに、
心から感謝したい。