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Chihiroのヨガ旅【南インド】Vol.13 不思議な街ポンディシェリ
夜中の3時に始まった旅は、もちろん優雅とはいいがたい。
とはいえ、今回は時間がないので、少しリッチにタクシーで行くことに♪
運転手リディ。彼もポンディシェリへ行くのは初めてらしい。
それでも「何か問題でも?」と余裕の表情。
もちろん、カーナビもエアコンも、地図すらないタクシー。
さぁ出発!と思いきや、いきなり出鼻を挫かれる私たち。
パトロール中の警察官から職務質問を受ける。
15分ほど経ってやっと解放。まぁ、特に焦る必要もない。
ここはインド。警察にも慣れた。
これからのロングドライブを考えるとたいしたことではない。
夜中の3時というのに、クラクションを鳴らしまくっての出発。
当然閉店しているガソリンスタンドを、
クラクションの嵐で起こして給油。
さぁ、いざポンディシェリに出発!!
2時間ほど走り街中をぬけると空が明るくなってきた。
色彩豊かな空を楽しみながらドライブ。
左窓には、今にも沈みそうなかすかな月明かり、
右窓には、太陽が空を赤く染めている。
インドの朝は早い。
5時ごろには街は目覚めて、人々の活気でみなぎっている。
ただ、車に乗っているだけなのに、
ほこりまみれになるのがインド。
舗装されていないボコボコ道を、
車ごとパンピングしながら転がっていく。
道がよくなったと思うと、
時速120キロを片手の指3本だけで運転するドライバー。
車はかなり揺れて、バキバキ音をたて、
ハンドルは取れちゃいそうな勢いで振動している・・・。
時には、何を間違えたか対向車線をこの速度で走っている!
こういう時こそ、クラクションでしょう?!と思うが、
特に、誰もあわてる様子がない。
こんな、エキサイティングなドライブにも負けず、
私の特技は、どこでも寝れること。
写真を撮ったり、固唾を呑んでいる彼をよそ目に眠りにつく。
マハーバリプラムの見所をサクッと流し、
車はひたすら北を目指していく。
クリシュナのバターボール アルジュナの苦行は
次回の楽しみにとっておこう。
タクシー生活6時間あたりでさすがにお腹がすいてきた。
とある小さな街でのブランチ。
旦那さんの食事には、
大きい蜘蛛がペシャンコにサンドされてたけど、
サッと取り出し、
顔色一つかえないでニコニコ食事を続けて完食。
こんな人だったっけ(笑)
食後はバナナの皮をそのままクルッとくるんでポイっ。
すべてきれいに灰になる。シンプルな食文化。
9時間ドライブを続けたあたりから、
運転手のリディは行きかう人を誰かしこも呼び止めて、
「ポンディシェリ、ポンディシェリ」
「チェンナイ、マドラス、マドラス」と連呼し、
道をたずねだした。
漠然な方角だけで目的地を目指せるのは、
インド文化の互助、深いやさしさがなせるもの。
私たちはリディの声が心地よかった。
インドでは道をたずねられた時に、それが知らない場所でも、
「わからない」とは言わないらしい。
事実、リディが何度となくたずねている中で、
誰一人として、「わからない」とは言わなかった。
それでは、知らない場合どうするかというと…
“適当な方角を教える” これがインド流
「さっきの人は左って言ってたけど?」という食い違は日常茶飯事
なので、たずねる方もその心積もりはできている
だからこそ、3,5分おきに、「チェンナイ、チェンナイ」と
道をたずねるのである
日本人の私からしてみると、道をきくほうも、きかれるほうも、
面倒な作業も思えるが、お互いにそれを苦としていないように見える
インドにも高速道路がある。
入り口は立派なものだけど、
人も牛も山羊も広い道路を歩いて横切っていく。
途中で2度目の給油。
ガソリンスタンドの隅にはガネーシャ。
目的地まであと1時間ほどのところでタイヤがパンク。
まぁ、当たり前だよね。
今までパンクしなかったのがおかしいくらいの運転と道だから。
疲れ果てた車のエンジン音が変になってきたところで、
ようやくゴールのポンディシェリが見えてきた。
「ところで、ポンディシェリって知ってる?」
と、旦那さんにきいてみると。。。
なんだか中谷美紀さんの本に、載っていたらしい
「なんか、面白いものがあるんだよ!」と。
“その面白もの”とは、オーロヴィルのこと。
オーロヴィルとは…説明がずかしいが、簡単に言うとコミュニティ。
私たち自身も、完全にオーロヴィルを理解しているわけではないので、
うまく説明できないが、独自の原理原則をもつコミュニティ。
1988年にオーロヴィルファウンデーション法が制定され、
インド政府から独立した特別な地位が与えらた
自治地域となっている。国連等から広く支持され、
国際的にも認められたコミュニティらしい。
その歴史は古く、1968年にから建設がはじめられ、
今では、およそ50カ国から2000人以上の人が集まり
共に暮らしている。
その多くは、インド、フランス、ドイツ、
他ヨーロッパ諸国だそうだ。
フランス生まれのミラ・アルファッサ(Mirra Alfassa・マザー)と
カルカッタ生まれのスリ・オールビンド(Sri Aurobind)が
中心となって創建された。
もともと、ポンディシェリはフランス領土であったこともあり、
この町には今でもフランス人が多く住み、
フランスの建造物、フランス料理店なども軒を連ねている。
なんとも、これは面白くなりそう!!
最後に、13時間の旅仲間と。